2011年2月28日月曜日

行きつけのお店、最近行ってますか?・・・経済的に「いいね!」を示す

今日の移動の途中、駅までの複数のお店で張り紙を発見した。揃いも揃って今月末で閉店するだの営業時間短縮するだのという内容。世間は厳しいなと思い知らされるそれらの張り紙である。

自宅の周りでも閉店するお店は確かにある。普段何気なく通っていて見ていたお店が、ある日突然閉店という次第。 特段興味もなければ「ああしょうがないな」で済むものの、ちょっと気になっていたならば「あー、これは勿体ないことをした」となる。

これが良く行く気に入ったお店だったら、また反応は変わってくるのかも知れぬ。少し買う量や歌謡回数を増やすから何とかならぬかとか店主さんに激励してみるとか・・・無論その程度で改善できる状況ならすでに対応しているのだろうが、何も言わぬよりはマシである。

放っておくと街から店が消える。この問題は重く受け止める必要がある。

自分らの身近に商店街があってある日スーパーマーケットが突然できて、郊外に大規模ショッピングセンターが出来てきた、という流れが全国にあったわけだが、徐々にそのすべてを維持するのが難しい状況が出てきている。

これまでであれば店が閉じても何らかの力が働いて新規出店が起こっていたものが、今はそこに次の店が開店するとは限らぬようになってきた。役所や経済団体が産業振興と称していろいろ支援をしてはいるものの、 大きな流れは変わらぬことだろう。

以前同様の内容で、身銭を切ってでも自分のいいと思う店できちんと金を使いましょうよ、ということを呟いたわけだが、今回もツイッターでこの件をツイートしてみた。すると、以下のような反応が返ってきた。

http://twitter.com/#!/nimben/status/41731889047941120
御意。通うことが経済的にも「いいね!」といったことになりますから。“@: 以前にも記したが、自分がいいなと思うカフェやラーメン屋や定食屋は、そう思うだけでなく積極的に利用するのがいい。そうしないと簡単に無くなってしまう状況が地方都市には訪れているわけで。”
・・・そうか、経済的「いいね!」かと膝を打つ。いい表現ではある。

我々も地域の商店や飲食店の趨勢についてはどうしても他人事のように見過ごしてしまうことがあるわけだが、そこでいいなと思ったらその店にソーシャルメディアの「いいね!」を提供するが如く通うというのも一つの手ではあるのだ。

誰かがそこで飯を食っているからその飯屋は維持されている。でもその誰かが自分なのだという意識があるかどうか。問題はその点なのかも知れない。カフェだろうが雑貨屋だろうが、八百屋だろうが全て根っこは一緒のことでもある。

人口減や都市のシュリンク、地域構造の変化などそれ以外の原因は多々ある。でも、本来的には好きな店は何度も使うことで維持できるようになる。一人の金額など知れたものではあるが、意識して経済的な「いいね!」ボタンを押すなり友人に勧めるなりするのだ。これも地域経済の「見える化」の一環なのかも知れない。

どうですか、行きつけのお店、最近行ってますか?

2011年2月27日日曜日

丸善のダックノートが入荷した

以前のブログで、愛用していた丸善のダックノートの品切れの件を記したが、金曜日に名古屋栄の丸善に寄ったところ、久しぶりに入荷していたのを確認。思わず小躍りしつつ2冊購入してみる。


ダックノート現物。
ある意味貴重なブツである。


ノートといいつつ、作りは本である。
開いた瞬間に感じられるこの仕事ぶりが嬉しい。


栞紐つき。


小口が茶に塗られているのも丸善のダックノートの特徴。
持つと、ずしりとした重みとキャンバス地の手触りが伝わる。


一冊2100円というのはなかなかのお値段だが、出来を見ると高くは無い。 


お仕事や研究のネタ帳として日頃は使う、実用的なノートでもある。

丸善のレジで、今後の入荷状況を店員に尋ねてみたが、「職人が体調を崩しているため、次の入荷は未定です」との情報。確かにこの商品の質やお値段から見ても職人が一冊一冊作っているのはよく分かる。頑張れ職人さん。

2011年2月26日土曜日

地方を司る、お役人のような人々

このところ、岐阜で地元自治体や経済団体での講演や会議が続いた。その中で、非常に良く考えられたと見える企画や意見、提案に接することがある。 ◯◯大学の指導を受けた、△△シンクタンクの助言を受け、云々。企業の方がお話になるにしても、体裁は非常によくできている。

ただ、正直それが出来がいいものとは限らない。少々眉をひそめるような内容のものに遭遇することもある。非常に視野が狭い内容であったり、本当に対象となる人々のためになるとは余り思えなかったり。

そういう場にある程度共通しているのが、非常に優秀な、会議なり企画なりをうまくまとめるのが目的のようにおいでの方々の存在でもある。仕事を進める上では組織の中堅幹部としては充分使い甲斐もあるのだろうが、悪い言い方をすれば、新たなところに踏み込まない言い訳をつくるのが大変お上手であったり、あらかじめ描いてある自分のストーリーに状況をはめ込むのが上手かったり・・・こういう方々は、場を混乱させる提案を嫌うものでもある。

そういうところを見ていると、ある意味でのお役人的仕事ぶりには感服してしまうのだ。地方では、役所に限らずそこそこの規模の民間企業の現場でこういう人はデキる人として扱われているはずである。人材の確保に苦労する中では各社、各自治体でも貴重な存在であり、その点で私には無いそつのなさはある意味で羨ましいくらいでもある。

ただ、地方を司る、こういう人々が地域が変わるのを妨げているなと感じるのも事実。議会はあらかじめ台本が出来ている、ディスカッションは嵐が去るのを待つが如くに理論武装をして参加する・・・これでは何か新しいことを始めようとしても動き出すことはない。結果的に、意識すること無く、混乱させない、変えないという方向に地域を引っ張って行ってしまうのがこういう優秀に見える一部の人々の存在なのかもしれない。

自分の特性としては、元来人にとにかく喋らせることに意義があると考えてここまで動いてきている。関係者の話を皆で聞きながら参加者には考えてもらいたいものなのだが、答えが最初からあって参加してるんなら、会議に出てくる必要は無いよね、と感じつつ。

その点で、私はお役人的アプローチの方よりは、素朴ではあるけれど経営者の理念がストレートに出てくるほうを好む。大学の先生の意見の鎧は無いけれど、自分の思う地域像だったり、女性社員だったり、子供問題だったり、そういう所に自身の考えで言葉を並べてくれるのは聞いていてもこちらも身を乗り出すように聞けるし、その具体化には知恵をめぐらせたいと思うもの。 会議・会合が多少荒れるのは面白いものなのだ。

あちこちの自治体や地域で、ここ最近いろいろな混乱状況が起きているが、こういうことを考えると、予定調和の世界から脱し、場を少々引っ掻き回して地域にそこそこの混乱を引き起こすてのは社会に必要なのだろうとも達観したりもしている。

・・・これを感じたのは、就職を考える学生さんらとの話の中でのことなのだが、学生さんがちょっとナイーブだなと思ったというのはまた別の機会に。

(上ではお役人という表現をややネガティブな意味で使っているが、勿論アクティブで一緒に仕事していてエキサイティングな役所の方もおいでではあることは記しておく。)

2011年2月20日日曜日

柳ヶ瀬を歩く・・・柳ぶら楽市から路面電車まで

柳ヶ瀬第二弾。少々定点観測的でもあるけれど。


報道で「ドン・キホーテ」の岐阜市中心部への出店とのニュースがあり。
かつて路面電車の合流点であった徹明町交差点にある旧メルサのビル。
名鉄資本だったが、一昨年夏に経営不振で閉店。
その後空き家だったところにドンキホーテが入居ということのよう。
いろいろこれからが大変だろうに、というのが正直な意見。
通ると入居の準備工事が始まっていた。




柳ヶ瀬の本通りにて、美殿町商店街の鷲見さんと遭遇。
地元まとめ役で、岐阜のまちづくり界で知らぬ人はいない有名人。
またいろいろお考えのようで、しばし立ち話。


この日は月に二回、第一第三土曜日の「柳ぶら楽市」の日。
柳ヶ瀬本通りにいろいろな露店が出る。
正直大きな催しということではないけれど、これ目当てで少しは賑わいが戻る。


お好きな人には奥の「やなな」の大フラッグはたまらないのかも知れません(笑)。




柳ぶら楽市で端的に客が増えるかといえば正直怪しい。
しかし、「行けば何かある」を創出することは間違ってはいない。
本当は柳ヶ瀬は幾つか荒療治をせねば行けないのだろう。
が、今の柳ヶ瀬ではよくやっているという評価をせざるをえない。


高島屋前でも出店。
トラック市といいこの露店の連続といい、以前の柳ヶ瀬とは変わってきているのも確か。


徹明通りを渡って南下すると金(こがね)公園。
そこにかつて岐阜を走っていた路面電車の車体が静態保存されている。
名鉄500系という、大正生まれの木造の車体でもある。
通称は「丸窓電車」とも。


2005年に岐阜の路面電車が廃止になるときに保存運動を起こした結果の一台。
岐阜高専の廣瀬康之先生が中心になった運動に、私もお手伝いをした。
順調なことばかりではなかったのだが、何とか残すことが出来た。


名鉄ではなく、前身の美濃電気軌道が購入した、岐阜の電車。
合併された名鉄がある意味勝手に路線を廃止したわけであり。
ならばせめて一台くらい岐阜に残しましょうよ、というストーリーを助言。
周辺で子供たちが遊ぶ場になっているが、まあよし。
「あれは何だろう」といつか思ってくれればそれでいい。

2011年2月19日土曜日

大垣へIAMASの卒業製作展に行く

大垣市のソフトピアジャパンで開催の、IAMAS卒業製作展に行ってきた。
IAMASは情報科学芸術大学院大学、という名前の通り、メディアや映像などアート・デザインとサイエンスの融合領域の研究をする拠点。
毎年見に行っているが以下で少々紹介など。



ドミノ型の電子ツール。
ドミノ倒しをしようとすると小さい数字のものを倒すと離れていても順に倒れると。
意外にローテクの部分もあるのだが、にやりとしてしまうもの。


物語の登場人物の関係性を表示してくれると。
自動生成はできないようで、今は人力で関係性を示すとか。


iPhoneにアタッチメントを付けて、ギターのような電子楽器にするツール開発。
すでに企業さんからも問い合わせが来ているとも。



都市上を紙飛行機を手で持ち飛ばすと様々な音源が流れる。
音楽を学ばれてIAMAS経由でメディアの世界に出るという面白い方でした。





この他にもいい展示は結構あるものの準備中もちらほら。
まあ美術系の展示は不具合がどうしても出ることがあり試練の道。
最終日までには何とかなってくれるといいのだけど。



会場には入り口にカフェもあり、一杯100円で紅茶コーヒーが出る。
休んでいると、「アブストラクト配布」との掲示で、一冊いただいてみる。
これは面白い仕掛けかも知れぬ。

学生さんに問題は無いが、一時のようなパワーを感じることが減ったなというのが今回の印象。IAMASは岐阜県の財政悪化に伴い、専門学校部門が廃止になり大学院部門だけ存続することで決まっている。

私の個人的意見ではあるが、県をはじめ地元の地域はこの学校をうまく使いこなしてきたとは言い難い。こういう学校を設置する時点で地域も変わってゆく必要があったのだが、残念としか言いようがない。外のアクティブな学生さんが大垣に集まって、地元で継続して活動できるような準備が出来るようになれば大垣ももう一歩新たな方向へ展開できたのだろうに。

大学は小さくまとまらずに、多様な人材を広く集めて活動するからいい。「岐阜県の地元の学生を集めて、岐阜で働いてもらう」と言いはじめたら縮小するばかりでもある。

卒業製作展は20日日曜日まで。

2011年2月15日火曜日

早稲田を歩く・・・正門前から都電まで

月曜日に打ち合わせで上京。
大学の周りを時間調整も兼ねて歩いたもので、その記録。


スポーツ科学部の入試日ということで大きな看板。
当然一般の方はオフリミット。
この看板文字は早稲田の出身者だと懐かしい限り。


静粛は分かるけれど、今時合格電報申し込む受験生もいるのかねと・・・。


大隈講堂。
この日は受験生の父母の待合所になっていました。


受験の真っ最中の時間でもあり、人影もまばら。


「ブラタモリ」ではタモリさんはスルーしたが、早稲田で一番古い建築物。
その昔、大隈家の馬丁小屋であったと伝わる。


大隈講堂前にある「Uni.Shop & Cafe 125」。
お茶や食事も出来れば、お土産の早稲田グッズも買える便利な店。
最近は修学旅行生が見学に来るもので、その瞬間は観光地の空気に。


普段は大学本部、と呼ばれる大隈会館。
私の支払った学費のいくばくかはこの建物に・・・(苦笑)。
右側の緑は、大隈庭園。



大隈通り商店街。
授業期間中はごった返すものの、休暇期間はさすがに静か。


沖縄食堂には入試への出店のためお休みとの張り紙。
最近は学内で商店街の店が弁当を出すケースがあり。
ああ、入試本番でもやっているのだなと知る。




早稲田の界隈はこの位の細い路地が多々残る。
場所によっては明治以来の構造を現在に残す場所もあり。
しかし今回歩いてみて、木造の雀荘が無くなっていたりというのにも遭遇。
折々で歩いておかないと変化についていけない。


東京都電荒川線早稲田駅。
池袋方面や大塚、王子などに抜けるには早大生にも意外に便利。
何だかんだで重宝している学生さんも多いはず。


早稲田駅から新目白通りを東側、飯田橋方面を眺める。
かつてはこちらへも都電が延びていたわけで。
東京でもまたLRT企画があちこちで持ち上がっている。

柳ヶ瀬を歩く・・・クラフト系ショップなどその1

日曜日の昼、カメラ片手に岐阜市内柳ヶ瀬を少々歩いてみる。


コミュニティバスの老舗「柳バス」(やなばす)乗車。
JR岐阜駅から徹明町、柳ヶ瀬などを経由して反時計回りに一周し岐阜駅へ戻る。
100円で乗れるのでちょっと荷物があったりしても便利。



正直柳ヶ瀬の実状てのはこういう風景なのだけど。


そんな中で頑張ってるところを幾つか紹介。
最初は「やながせ倉庫」。


クリエイターの創作の場として設けられ、クラフト系ショップや雑貨の店などが入る。


古本屋さん。


文具屋さん。


ここにあるちょっとした新聞(?)が案外面白い。


こんな懐かし系おもちゃのお店や。


岐阜だけじゃなく中部圏全体のショップなどの情報掲示板。


洋服屋さんやカバンの手作りショップなどもあり、柳ヶ瀬に新しい空気が。
屋上で何かやったりとかとにかくいろいろ動きのある場所。


やながせ倉庫の拡大版で、隣にも洋服屋さんが出来るという流れもあり。


岐阜に来て結構になるが、やる気あるお店は徐々に変わりつつもある。
寂れている部分はあれど遊べなくもない、そんな程度の柳ヶ瀬ではあり。


MBカフェ。
近くに「ツバメヤ」というドラ焼き屋さんをオープンされたり。


柳ヶ瀬は移動販売も盛ん。


アート系グッズやお値打ちの小物など扱う「CROQUIS」。

くたびれてるところは確かにあるが、まだまだ色々あるのも柳ヶ瀬ではあります。この他にもまだ行けなかったショップが結構あるので、次の機会にまた掲載します。