2012年12月31日月曜日

平成24年末、暮れの元気なご挨拶

さて、平成24年大晦日です。
ここ数年年賀状を出さないもので、ブログにて暮れのご挨拶をさせていただきます。

今年のはじめは岐阜で迎えたわけで、正直言えば環境激変の一年でもありました。
1月の段階では前職の組織がどうなるのか最終的な決着がついていない中での年明け、案の定1月2月はあまり愉快ではない出来事に振り回されておりました。
それでも新年度の準備を行いつつ栃木県小山市への転居、そして契約任期満了により3月末に早稲田大学を退職いたしました。客員研究助手として半年、客員講師(専任扱い)として9年、うち岐阜駐在副所長(企画・連携担当)として最後の3年間を過ごすという、長い時間が岐阜で流れました。
岐阜でのことは個人としては存分に仕事をしたと思っておりますが、大きな枠組みとしては少し時間を置いて自分の中でも位置付けねばならないのだろうとも感じています。
ともあれ、岐阜での地元の皆さん、企業の方々、各務原市をはじめとした岐阜県内外所在の基礎自治体や経済団体の皆さんには大変助けられました。改めて御礼申し上げます。そして、広域自治体の中の方からも、様々な形でのご支援があったことも記しておきます。

4月からは栃木県にある白鴎大学に異動、ビジネス開発研究所に所属し経営学部での授業を担当しつつ大学としての社会連携業務にも携わるようになりました。
1年目でしたが授業準備に追われつつまずは大学や地域のことを学びつつ進めてゆくというペースを掴むだけで前期授業が終わったという印象です。
後期からは徐々に学内業務が増える中、新年度の準備特に嶌信彦ゼミナールを継承することになりその対応や募集作業など、学生さんのキャリアに直接関わる場面が急に増えてきました。
「都市戦略」というゼミテーマを設定し、そしてそこに多くの学生さんが希望してくれるようになったことなど、有難いと思うとともにこれからの責任の重さを改めて感じています。
白鴎大学という大学が、想像を超えていろいろな可能性を秘めていると感じ始めてもいるところです。

研究、学会活動も順調で、恒例の日本建築学会「東京ウォッチング」は10月に渋谷駅の街歩きを東急電鉄さんのご協力の元無事開催、11月の静岡県立大学での社会・経済システム学会での発表もご賛同を頂くことが出来ました。建築学会では情報ネットワーク委員会に新たに加わり、ソーシャルメディアの活用などのお手伝いを中の人の後ろ側で始めました。学内紀要にも投稿し、新年への助走がついたというところです。新年にも新たな作業が待っています。

まずは、地域から新しいものを生み出してゆくというポイントを自分の立ち位置とし、そのために魅力的な都市の創出、場作りを進めるエンジンを平成25年は用意してゆきたいと思っています。
白鴎大学としての社会連携活動が新年からは具体的に動き始める予定です。学生さんや栃木県南部を中心とした地域の志ある皆さんとともに、進めて参ります。

では皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さい。

2012年11月27日火曜日

ソーシャルメディアを「業務」として個人が使う時代

ついに自治体に広がり始めた。
ソーシャルメディアの業務としての個人の利用だ。
リンクとともに記事を一部引用する。


陸前高田市、フェイスブックを「業務」に 被災者支援 

(日経2012/11/26 12:20)

「特徴的なのは職員向けのガイドラインだ。業務範囲の線引きに悩む自治体が多い中、陸前高田市は「市職員として自覚と責任を持った発言をすること」と原則を示した上で「業務の一環なので、勤務中の閲覧や書き込みは積極的に」と明記した。コメントの返信などに上司の決裁は不要。これまでトラブルはないという。」
ソーシャルメディアを広報に使う組織は増えてきているが、個人の利用はできないというところがこれまでは多かった。
要は組織だと仕事、個人だと遊び、趣味。なので仕事場では使えない、と。
個人が何をして仕事しているか、日々どういうことを考えながら働いているのか、それを情報発信することは本来は組織としても望ましいことである。
しかし、仕事場で個人の遊びとみなされている限りソーシャルメディアが活用されることはなかなか展開してゆかなかった。
これまでmixiやFacebook、Twitterはおろか、一般のブログすら仕事場から見られないというのは企業や役所でもあったようだ。
そこにこの記事である。
小躍りしながらこの文章を眺めていた。
なおこのご担当、Facebook活用で知られた佐賀県の武雄市からの出向の人だそう。

岐阜にいた時に、ソーシャルメディアが多くの問題を乗り越える魅力的なツールになることは周囲にも指摘をしていた。
ただその自治体や企業等での公式の使用にも躊躇していたのが当時の状況。
ましてや個人が使うなど・・・というのが正直なところ。
使いこなしている人はお分かりだろうが、情報発信とともに情報収集にも長けたところがあるのがソーシャルメディアの魅力。

こういう手段はすでに遊びと仕事、と二分法で明快に切り分けられるものでもなくなってきている。
本務と関係ないからやっちゃダメ、税金の無駄遣いになるからダメ、というのでは既存の組織がこれから成長する重要なきっかけを失う事にもなる。
勿論過度なお遊びは禁物かもしれない、でもそこで生まれる「つながり」をどう活かしてゆくかは会社員でも公務員でも大変重要なこと。
これらを使わない手はない。

「自覚と責任を持った発言を」という最小限のルールなのもよい。
人を信用する前提の約束で初めてみる、というのもソーシャルメディアのお約束っぽく好感が持てる。
暫く見守ってゆきたいとともに、同様の判断が全国の企業や自治体で始まることを願う次第。

2012年11月7日水曜日

白鴎大学経営学部で平成25年度から「都市戦略ゼミ」を担当します

白鴎大学経営学部で平成25年度からゼミナールを担当します。
テーマは「都市戦略ゼミ」としました。
自分の研究領域や学生さんの状況を勘案した結果の内容です。

以下は事務局に提出した、学生(新3年生)募集用のシラバスです。
改めて学生募集時に印刷物になりますが、自分を律してゆこうという意図もありまして、ここに示しておきます。

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「都市戦略ゼミ(小笠原伸)」

【テーマ・内容】

 都市は多くの現代的な課題を内包しているとともに、私たちの暮らすフィールドでもあります。それらについて考察することは魅力的な研究活動の一環であるとともに、皆さんが自らを鍛錬し社会の一員となる大学生としての知的能力を会得するにふさわしい場です。
 このゼミでは、都市について多面的に読解、把握、分析を行い、将来の都市像を構想しそれを実際にデザインしてゆくための都市戦略を構築するための研究活動を進めてゆきます。
 テーマとしてはまちづくりや都市計画、都市の美しさや社会システム、ソーシャルデザイン全般、テクノベンチャーやイノベーションによる地域産業振興・商業振興、ソーシャルメディアとコミュニケーション、さらには農業、観光、環境、ナショナルセキュリティ、市民参加やNPO、都市における芸術やデザインといった分野まで都市の諸活動を広く網羅し、クリエイティブで活力ある都市をつくるための手法を皆さんと考えたいと思います。

【ゼミの進め方】

 都市の具体の課題を前提にしたディスカッション、自治体や企業へのグループ調査などを軸に、文献講読や専門的な資料の分析、ゲストスピーカーとの対話など多様な内容を展開します。
 そして、実際の都市の現場に出向いて教員やゼミ学生が共に何度か「街歩き」を行います。都市を自分の目で見つめて読み解きながら考え、現在我々が直面する課題をどのように解決するのか、総合的に考えてもらう重要な場になります。
 さらに自分たちの調査や分析を地域の皆さんと共有し新たな知見を得て昇華させてゆくための、ゼミ主催によるワークショップなどの開催を考えています。

【注意事項】

 字面からは内容が難しく感じるかも知れませんがそれほどではないと理解して下さい。現在の学力や知識の有無は問題ではありませんが、何かを待っている姿勢の学生には厳しいゼミとなるかも知れません。むしろ、自ら動き考え提案するアクティブな学生が参加することを期待します。人生を前向きに捉えて、楽しさや面白さというものを優先順位の上位に置ける学生は是非合流してください。是非とも将来の地域のリーダーとなり、一緒に新しい社会を創りあげてゆきましょう。
 なお本ゼミは平成24年度まで設置された嶌信彦ゼミナールを引き継ぐことから、新4年生が在籍します。彼らと共に紅茶のポットを囲みながら都市の未来像を描くべく切磋琢磨していってもらいたいと願います。

以上


2012年10月28日日曜日

白鴎大学「第39回白鴎祭」二日日

さて白鴎祭も二日目。
初日の様子はこちら
あいにくの雨模様で正直お客さんも少々少なめ。
下の画像は白鴎大学マルベリーホール。


そんな中でも実行委員会の学生さんはフル稼働。
バスのりば横の受付。


正門前でも誘導の学生さんが。


野外ステージも何度も水を拭き取りながら何とか開始。
最初は白鴎大学のよさこいサークル。
ゼミの学生さんが参加しており是非見に来てくれとのこと。
小山市の催しなどにもよく参加する有名なサークルでもあります。




まあそれにしても準備を色々してきた学生さんからすると残念なお天気。
場所によってはお客よりも学生さんのほうが多そうな部分も。





白鴎大学は野球が強いこともあってチアリーディングサークルがあります。
この撮影後におもいっきり野球の応援モードでの演舞が始まりました。


別の門ではやはり学生さんが運営。
雨の中ご苦労さんです。これも白鴎祭のひとつの姿。


お昼は、白鴎大学OBの方が小山市内で経営しているカフェの出店から。
「インテルヴァッロ」というそうで、確かに聞いたことあるような。


紅茶はありませんでしたが、チャイとキッシュおいしゅうございました。



さて屋外ステージは流石に雨が強くなり出し物は第二体育館に移動。


運営委員会さん大忙し。
個人的にこういう人に目が向くのは仕様です。


学生によるカラオケ大会。
最初正直大して当てにしてなかったのですが、案外うまい。
今時の大学生がどうして五木ひろしの「夜明けのブルース」なんか出してくるものかと・・・。


その他、今日は校舎内の催しは雨のおかげもあってか入りは上々。


学内に選挙啓発のサークルがティッシュ配りをゆるキャラとともに。
栃木県は来月中に知事選などが行われるということで。
若い学生さんが多数普通にいる場所というのも、今では珍しいものなのですよ。



2012年10月27日土曜日

白鴎大学「第39回白鴎祭」初日

自分の仕事もあり、今日から始まる白鴎大学の2012年の学園祭に来てみました。
「Thank you for 〜感謝を込めて〜」なるテーマのよう。


事務局のある本館と研究室や教室が主にある2号館の間に野外ステージが。
画像左が本館、右側が2号館で私の研究室はここの3階。
この真後ろがシェモアという学食の場所。




朝の時間でしたが弓道部が的あてゲームやっていて大盛況。


地元の高校生と思しき若い生徒さんが多数来ていたのも印象的。


留学生会の屋台にお邪魔して、水餃子300円。
これが美味しかった・・・美味い、美味すぎる。


普段は学食のスペースも今日明日はフリーマーケット会場。
一般の方も混じっていろいろ物販。


学園祭のテーマが1号館入口に掲示。
39回目だからというのはここだけの秘密らしい。


ゼミの学生さんが参加しているアカペラサークル「SEO」。
やはり3年生くらいになると随分上手くなるもんです。


観客見てもらってもいろんな方がおいでなのがご理解いただけるかなと。


白鴎大学は学生自治が結構しっかりしているところあるのだけどこういうところにも。
清掃をきちんとやっているスタッフのお陰でいろいろ回っているのですよ。


お昼くらいからはぐっと人出も増えてきました。





露店ばかりでなくこういう展示なども多数。
これは華道部。


白鴎大学名物のハンドベル部が、学内を演奏して流しながら演奏会の告知。
これは新しい。


「わくわくさん」という人がNHK教育で番組をやってるらしいですがその方の講演会も。
白鴎大学は教育学部、経営学部、法学部という体制ゆえそれぞれの切り口の違いが。


学生さんに捕まり、最後に焼きそばを。


以下は翌日追加分。
ミスコンがあった模様。


こういうのは人が集まるのですなぁ。



夜になるとステージではバンドのライブに多くの人が。


そして今回は外部から「ゴールデンボンバー」というバンドが。
多くの人が体育館に向かっておりました。


学生数5000人ほどの大学としては十分に頑張ってやってるのかなという内容。
来年辺りは紅茶専門店でも出してみようかしらと思う白鴎祭でした。

進学相談会なども開催しております。白鴎大学にご関心ある方は是非どうぞ。
白鴎祭は明日10月28日まで。

2012年8月4日土曜日

その昔、札幌南高校で夏休みの宿題に出たブックリストを思い出してみる



私は北海道の札幌南高校というところが母校なのですが、そこでは1年生の授業でブックリストが渡されて「夏休みに読んでレポートを記すように」という宿題が出ていました。

ふと自分がレポートを出す側に回ったこともありこのことを思い出しました。
記憶にある範囲でこのリストを再現してみます。

・ソクラテスの弁明、クリトン(プラトン)
・方法序説(デカルト)
・プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 (マックス・ウェーバー)
・羊の歌―わが回想 (加藤周一)
・ケインズ(伊東光晴)
・日本人の死生観(R.J.リフトン、M.ライシュ、加藤周一)
・ミル自伝(J.S.ミル)

あと数冊あったはずですが、ぱっと思い浮かぶのはこの程度。
ミル自伝以外は自分は読んだはず。ほかも思い出したら追加します。
調べてみたら日本人の死生観は絶版ですなぁ。

・・・まあいま見ても、高校生に何を読ませてるんだというラインナップではありますが、でもこういうものをあまり疑わずに読めたのが、あの学校の環境ということで、その点は感謝です。

倫理政経担当の本多元という先生の授業で、正直言えばかなり風変わりな内容だったわけで、雑談かなぁと思っていたら急に本題に突入し、ご機嫌斜めだなぁと思ったら突然にご自身の自慢話になってというジェットコースターっぷり。
でも大学に進んでからのことを考えるとこういう授業は有難いものだなぁと気づくのはずっと後の話。
教科書は一応はあったものの殆ど使うことはなく、これらの本や資料集を使って縦横無尽に展開される授業は大変面白いものでした。
高校って楽しいねぇ・・・と思っていたら他所ではそうじゃなかったと知るのはやはり大学進学後の話。



2012年8月3日金曜日

白鴎大学 オープンキャンパス2012開催中です

勤務先の白鴎大学で本日8月3日、オープンキャンパスを開催しております。
以下ではその記録を兼ねてアップします。

白鴎大学は栃木県小山市にあります。
JR小山駅西口から学バスが頻繁に出ています。
バス時刻表はこちらをご参考に。

まず来場の高校生の皆さんは体育館にて全体ガイダンスへ参加。
椅子が足りなくなって、職員さんらが慌てて追加の椅子を並べておいででした。


会場では赤本や推薦入試の問題集なども提供中。


その後、教育、経営、法の各学部の体験授業へ。
学生さんが大挙して教室のある3号館へ移動してゆきます。


誘導には白鴎大学の学生リーダーさんらが中心に大活躍状態。


学生食堂はこの日は無料開放。


お昼休みには中庭にて軽音楽部の学生さんがバンド演奏。
所々で高校生向けに「白鴎大学はいい大学ですよ」というコメントが挟み込まれるのが泣ける(笑)。


相談コーナーでは実際にその学部の学生が高校生に学校での様子や授業の中身などについて説明。
不安は少しは解消されて理解をしてくれるといいのですが。
学内を彼らが案内してくれるツアーもあります。
日頃は分からない秘密の情報が結構聞けるかも知れません。


白鴎大学は本キャンパスに加えJR小山駅前には法学部が中心となる東キャンパスというのもあり、そちらの紹介も。
駅前で交通至便、校舎も新しい。法科大学院が入るのはこちらになっています。


ともあれ多くの高校生やご家族の皆さんにおいでをいただいております。
白鴎大学のオープンキャンパス2012は明日8月4日までとなっております。


さらに詳しい情報は白鴎大学の公式サイトにてご確認を。