2013年2月7日木曜日

ビジネス支援を行う、小山市立中央図書館という新しい都市の装置。

小山市立中央図書館へ行って来ました。
「おやまビジネス支援連絡会」なる組織がありその会議にお声掛けいただきオブザーバー参加です。

図書館は平成5年に現在地へ移転した建物で、小山駅から徒歩15分くらい。
郵便局や商工会議所などある近隣の公園の中。


今回見たかったのが、ビジネス支援を熱心に行う図書館の様子。
会議終了後に館長さんの了解を得て撮影させてもらいました。
図書館の壁際にこういう看板と貼り紙多数。
これは図書館で、いろんな分野へのオススメブックリスト。
ビジネス関連でこういうことをはじめたければこういう本をお勧めするという内容。


パソコンルームが2つあり、面白いのは持ち込みPC室があること。
図書館だと電源確保に悩むこともあるわけですが小山市立中央図書館は電源使用OK。
無線LANが欲しいところですがそこは今後の課題・・・隣の部屋の設置済みのPCだとネット閲覧は出来るそうです。


地元資料も重点的に集めておいで。
小山市出身者についてや小山市を舞台にした作品などを入り口前に並べる。
右側が今回ご案内いただいた渡会さん。


館内見てゆくと、地元ビジネスの支援の仕掛けが色々。
オープンスペースのパネルや展示物は産業絡みのものが並びます。


地元企業にスペースを提供し、自社の業務内容や商品などの紹介をしてもらっておいで。
なかなかやってくれる企業がないということでした。


小山市は隣の茨城県結城市とともに本場結城紬の産地として、ユネスコ無形文化遺産登録を果たしました。その関連展示なども。


最近は農業支援を盛んにやっておいでの中央図書館。
地元産品や農業生産品による食品などを展示していました。


平日昼間でしたが、予想よりも来訪者数は結構多いなという印象。
勉強する学生さんからお年寄りから、仕事で使っていると思しき方まで幅広く。


驚いたのがこのコーナー。
地元の関連資料として無料の頒布物なども集めておいでのよう。
その中になんと、地元のレストランのメニューリストが。
要は、地産地消の観点で、地元の地域ブランドの食材などを扱うお店のメニューを提供してもらっているとのこと。
ピザ屋のチラシとかいうものではなく、お店で置いてある手書きのものがファイルに入ってるのを見て・・・これは凄いなと。
「地域の企業や組織の活動について、資料があればどんどん送って下さい。図書館は資料がなければ始まりませんから」というご発言が会議中にあって、面白いなとは思っていたのですがそれも納得の活動。
こういうものが30年50年経つと大変貴重なアーカイブになるなぁと思った次第。


現在力を入れている農業支援では、農業の蔵書では、複数の分類番号にまたがる領域も、棚の配置を工夫して農業絡みの本を商業寄りや料理や食文化でも一箇所に集まるようにしているなど工夫しておいで。
見やすい部分に置かれた本は貸出回数も多いのだとか。

小山市民向けの起業講座や勉強会なども多数開催しておいでの小山市立中央図書館。
この図書館の講座から起業を果たした方も十数名いらっしゃるということです。
コミュニティの中でいろいろ多様な人々が集まってくる場として機能しているようです。
地域というのはうまくいくことばかりではないわけですがその中で困ったことがあった時に最初にアクセスして情報に接することが出来る場が身近にあるというのは大切なこと。
撮影はしませんでしたが、地元の無料求人誌のスタンドが館内にあったりと、非常に面白い取り組みをしておいでと拝察しました。

アメリカなどの先進事例では時折耳にしていたことですが、自分の身近でもこういう新しい都市の装置が稼働し始めているのだなと感じ、これは白鴎大学でも学生さんとともにまた伺わねばという内容でございました。
来館者を避けて撮影したので画像の出来が悪いのは撮影者の腕のせいです(笑)。

館長さんはじめ皆様ありがとうございました。